囲碁クエスト、将棋クエストなどのレーティング計算方法について

囲碁エスト、将棋クエストのレーティングシステムについてよく聞かれるので説明しておきます。


ベースはごく普通のELOレーティングそのものです。
スタートは1500点、なんですが、表示は1000点にしています。あくまでも表面上で内部的には1500点です。
そして、40試合かけて1試合あたり(1500 - 1000)/40=12.5点を勝とうが負けようが表面レーティングに加えていきます。
つまり40試合プレーした段階で表面レーティング=真のレーティングとなります。
そのため、例えば1局目で負けて真のレーティングが-10点だったとしても+12.5点があるので、表面上は+2.5点の増加ということになり「負けてもレーティングが上がった」という状況が生じることになります。
あくまでも表面上の話なので、負ければ真のレーティングは必ず下がります。


例えば、20試合/1250点と40試合/1500点の人は内部レーティングは同じです。前者はまだ12.5x20=250点の表面レーティングの上昇分を使い切っていないので。


わざわざこうした方式を取っている理由ですが、実力1200点の人が1500点スタートにしてしまうと、せっかく記録している最高レーティングが1局も対戦しない状態といったことになってつまらないと思ったからです。


以上が基本的な話で、あとはレーティングの更新の重み(ELOレーティングのKの値)を状況によって変えています。
まず、新人は早く実力通りのレーティングに近づくようKを大きく。対局を重ねるに連れてだんだんと小さくなっていきます。
逆に、新人と対戦する相手側の変動は小さくしています。
例えばレーティングが追い付いていない(表面レーティングではなく真のレーティングも追い付いていない)新人の強豪にごっそりとレーティングを奪われる、という状況を緩和するためです。
あとはハンディキャップ戦(置碁、駒落ち)と、対bot戦の変動も若干小さくしています。
ハンディなしの人間同士の戦いがレーティング形成の中心になるのがいいだろう、という判断です。